そして、怪獣になった。

1304 x 530 x - mm, 2020

アクリル絵具、紙

川隈 檀

Painting, Drawing

もし『変身』『山月記』のように“Kaiju”(MONSTER)になったら。

私たちには社会性や経験則、条件・目的などによって表現を取捨選択する多面性があると考えます。特に欠点短所、思想や欲求、トラウマやコンプレックスと呼ぶものは選択肢さえ黙殺されます。だからこそ行動原理や人格形成の源、本質なのかもしれません。

私はこれらを“Kaiju”として解釈します。不安や恐怖・異端や不条理・天災や病なども、妖怪や幽霊・神や悪霊として言語・可視化により受け入れてきたと思うからです。

“Kaiju”を想像するのはトカゲの尾のように切り離すためではありません。“Kaiju”の文脈を多角的に検証し観察したいからです。主観的な善悪や偶像崇拝のような社会規範、刷り込まれた常識の影響はあってもこれらは“Kaiju”の本質ではないと考えます。

差別・敵対意識の原点は無知や怖れ・仲間意識による線引きにあると考えますが、そもそも境界線は個人間にあるものです。内なる自画像“Kaiju”に向き合うことでセルフマネージメント、ひいては寛容と受容につながるかもしれません。 私の“Kaiju”はこんな姿をしています。みなさん自身や周囲の“Kaiju”は一体どんな姿形をしているのでしょうか。